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メキシコ、キューバなど: プロローグ的なものとか、その2

(日記より。一部改変) 朝9時半にアラームの音で目を覚ますとすぐに、自分がひどい二日酔いなのがわかった。頭がガンガンするし、下半身に全然力が入らない。よろよろとしながらもなんとかバスルームに向かう。僕はニュー・オーリンズにいた。 前日、僕と友人夫妻はヒューストンから遥か350マイル離れたこの街まで、呆れるほど広大な湿地帯に敷かれたハイウェイを5時間かっ飛ばしてやってきた。 フランスやスペインの植民地時代の面影を残す建造物、ジャズバーに溢れる酔っぱらい、通りを占拠する大道芸人、華やかなクレオール料理ケイジャン料理のレストラン、なるほどここは立派な観光地だった。 フレンチ・クオーターという地区がこの街で最も歴史のある美しい場所なのだが、友人夫妻が気を利かせてこのエリアのちょっと良いホテルを予約してくれていた。夕方に到着した僕らはチェックインを済ませるとすぐに街に繰り出した。 レンガ作りの建物が隙間なく並び、ひとつひとつの建物群は整然と碁盤目状に配置されている。フォトジェニックな風景にカメラを取り出すも、なぜか気持ちが「撮影モード」になれず、イマイチ良い写真が撮れない。 バーでビールを買い、ミシシッピ川方面へとぶらついてみる。ニュー・オーリンズはアメリカでは例外的に屋外で酒が飲める珍しい街なのだ。 雨上がりのを路面電車が走る。なんでもアメリカで一番最初に路面電車が走ったのがニュー・オーリンズだそうで、文化・観光資源の保護を目的に敢えて残してあるらしかったが、ローカルもよく利用しているようだった。 yelpで評判だというドーナツ屋で揚げパンを買い、中古レコード屋を冷やかし、カジノに向かった。クーラーの店内でビールを飲みながら適当にルーレットゲームで遊び、僕らはその夜の軍資金を少しばかり稼ぐことが出来たのだった。 夜は、せっかくニュー・オーリンズまで来たのだしということで牡蠣とケイジャン料理の食べられるレストランで舌鼓を打ち、景気づいた頃合いでジャズバーに転がり込みやたらと上手い演奏に感激し、その後ゲイバー、ジャズバー、ゲイバーとハシゴして、3人の立派な酔っぱらいが完成した。その後、更にホテルでワインを2本空け、僕らはルイジアナの夜に記憶を預けて泥になった。 その顛末がこの二日酔いである。僕はほうほうのて