スキップしてメイン コンテンツに移動

メキシコ、キューバなど: プロローグ的なものとか、その2

(日記より。一部改変)

朝9時半にアラームの音で目を覚ますとすぐに、自分がひどい二日酔いなのがわかった。頭がガンガンするし、下半身に全然力が入らない。よろよろとしながらもなんとかバスルームに向かう。僕はニュー・オーリンズにいた。

前日、僕と友人夫妻はヒューストンから遥か350マイル離れたこの街まで、呆れるほど広大な湿地帯に敷かれたハイウェイを5時間かっ飛ばしてやってきた。

IMGP0120.jpg

フランスやスペインの植民地時代の面影を残す建造物、ジャズバーに溢れる酔っぱらい、通りを占拠する大道芸人、華やかなクレオール料理ケイジャン料理のレストラン、なるほどここは立派な観光地だった。

フレンチ・クオーターという地区がこの街で最も歴史のある美しい場所なのだが、友人夫妻が気を利かせてこのエリアのちょっと良いホテルを予約してくれていた。夕方に到着した僕らはチェックインを済ませるとすぐに街に繰り出した。

レンガ作りの建物が隙間なく並び、ひとつひとつの建物群は整然と碁盤目状に配置されている。フォトジェニックな風景にカメラを取り出すも、なぜか気持ちが「撮影モード」になれず、イマイチ良い写真が撮れない。

バーでビールを買い、ミシシッピ川方面へとぶらついてみる。ニュー・オーリンズはアメリカでは例外的に屋外で酒が飲める珍しい街なのだ。

IMGP0150.jpg

IMGP0183.jpg

IMGP0186.jpg

IMGP0190.jpg

雨上がりのを路面電車が走る。なんでもアメリカで一番最初に路面電車が走ったのがニュー・オーリンズだそうで、文化・観光資源の保護を目的に敢えて残してあるらしかったが、ローカルもよく利用しているようだった。

yelpで評判だというドーナツ屋で揚げパンを買い、中古レコード屋を冷やかし、カジノに向かった。クーラーの店内でビールを飲みながら適当にルーレットゲームで遊び、僕らはその夜の軍資金を少しばかり稼ぐことが出来たのだった。

IMGP0204.jpg

夜は、せっかくニュー・オーリンズまで来たのだしということで牡蠣とケイジャン料理の食べられるレストランで舌鼓を打ち、景気づいた頃合いでジャズバーに転がり込みやたらと上手い演奏に感激し、その後ゲイバー、ジャズバー、ゲイバーとハシゴして、3人の立派な酔っぱらいが完成した。その後、更にホテルでワインを2本空け、僕らはルイジアナの夜に記憶を預けて泥になった。

IMG_1242.jpg

その顛末がこの二日酔いである。僕はほうほうのていで荷物をまとめ、ロビーに降りてチェックアウトを済ませ、何故かぴんぴんしている友人夫妻と集合した。

遅い朝飯を食いに行こうという話になり、これまたyelpで人気だという、フレンチ・クオーターからは少し離れたエリアにあるハンバーガー屋へと向かう。二日酔いの身体には重すぎる気がしたが、よくよく考えてみるとこの国で身体に優しい料理が食えるイメージも無かった。

モダンで洒落た内装の店内は賑わっており、活気があった。ダイエットコーラと共にオーダーした”Pig Mac"という名前のハンバーガーを齧るとじゅわじゅわと肉汁が染みだしてきて、かなりイケる。結局体調の悪さなど忘れ、ぺろりと全て食べてしまったのだった。

IMG_1243.jpg

この日僕らはヒューストンに帰る予定になっていたが、時間にはまだまだ余裕があった。「ナショナルパークでも適当に探して行ってみよう」誰かの発案で予定が決まり、気ままな旅行が始まった。この日のニュー・オーリンズは夏に相応しい爽やかな空模様だった。

---
メキシコ、キューバなど: プロローグ的なものとか、その1
メキシコ、キューバなど: プロローグ的なものとか、その2
メキシコ、キューバなど: グァナファト

このブログの人気の投稿

やっぱり北千住で魚食うなら「廣正」(広正・ひろまさ)だよねという話

先日、またしても北千住は「廣正」(広正・ひろまさ)で飲んだのだが、相変わらずの信じられないコスパの良さにおったまげた。 JR北千住駅東口から徒歩10分、民家がひしめく薄暗い通りに突如現れる小さなお店に酒飲みの面々が到着したのは20時半。 着席しドリンクをオーダーするとまもなくお通しが現れた。この日のお通しは鶏肉の照り焼きと玉子焼き、わさび漬け的なものにぶり照り。 メニューには様々な魚料理が並んでいるが、全て時価(安い)。 この日は友人が予め予約を入れ、その際に刺盛りを2人前だけ準備しておいてもらうよう頼んでくれていたので、すぐに下駄盛りにされた各種の魚たちが登場。相変わらずとんでもない量と分厚さである。(でも安い) 期待を裏切らない迫力に各々感嘆を上げているうちにお酒が揃ったので乾杯。 赤身です。 ホタテです。 タイです。 赤貝です。 うめえうめえと大騒ぎしながら皆でぱくつきまくっていたのだが、なにせこの料である。刺し身だけで腹が膨れる。 しかし刺し身だけ食べて帰るのもあまりにも勿体ないので寄せ鍋を注文。 これまた2人前なんだけども、やはりボリュームがおかしい。 出汁を沸騰させる間、箸休めにと頼んだのが梅キュウ。 ただの梅じゃなくて梅水晶になっていて、とても幸せな気持ちになります。 やがて鍋が出来上がったのでひたすら食うた。 そしてたくさん飲みました。 当然雑炊にするよね。 おじやが出来るまで、せっかくなので後一品くらい食べてみようとしめ鯖を追加。 こちらもぼちぼち油が乗っていて美味。(しかし安い) そうこうしてる間に雑炊が完成。食い終わった頃には多幸感でとろけましたとさ。 何杯飲んだかよく覚えてないくらい酒も飲み、この料理を食って会計は驚きの3000円台。 一体どうやったらそういう会計になるのかよくわからん。 ごちそうさまでした。   大きな地図で見る

電話は4126!!

実は先日誕生日を迎えまして、友人らが誕生祝いを兼ねた旅行を企画してくれました。 私は普段人に不親切なので人からも不親切にされることが多いのですが、こんな私のことを卒業後も忘れないでいてくれるどころか事あるごとに遊び相手になってくれる学生時代の友人らというのは、世の中の親切心を一点に集めたような奇特な存在で、なんというかもう神々しいです。 で旅先なんですが、伊東でした。 二日酔いで重たい身体に鞭打って、正午頃ライドンしたぜ東海道線。 駅弁というアイテムがこれ以上ないくらい手軽に旅行感を演出してくれます。 ビールをぐっびぐび飲んであーでもないこーでもないくっちゃべっていると… すぐ着きました。 伊東です。 駅からマイクロバスで10分程度の場所にあるリゾートマンション的な宿を予約してくれてたんだが、ここがまたウケるくらい広くて腰抜かした。 アホかと思うくらい歩いて辿り着いたよくわからん漁港はいい感じに寂れていてこれまた否が応にも旅行感沸騰でした。 漁港ってなんか猫おおいよね。 宿の晩メシすばらしかった! あとはもう非常によく飲みました。 サプライズケーキ的なものを生まれてはじめてもらった、気がする。 翌日はね、再び昼間から酒飲んだり、高いところに登ったりしましたよね。いやあ爽快でした。 いつまでこういう関係性が続くのだろうとしばしば考えます。 結婚か、はたまた転勤か、もしかしたら病気とか、いろいろなことが影響していつか気がついたら希薄な間柄に落ち着いてしまっているんだろうなあ。 その時の自分は30歳くらいなのか35歳くらいなのか知らんけれども、何はともあれまあそれまではこうして一緒に遊んでくれる人たちのことを大切にすべきなんだろうなあとぼーーんやり感じている今日この頃です。 楽しい週末をありがとうございました。

休日

ちゃんとした蕎麦って妙にいい値段するよね。いいんだけど。 寒いけどまだチャリは乗れます。最高。 ここのメシ美味いんだよなー。 色々と後戻りできなくなってきました。